男子寮
第17章 利央 快斗 悪夢
俺はもう一度利央に電話をかけることにした。
『快斗?いきなり切ったな!ったく、心配した~』
「利央…、」
『なに?』
「っ、あ……い」
『聞こえないんだけど―』
ダメだ、心臓が
飛び出そう…っ、
―――――甘えなさい
くそ
二度と言わない。
だから、だから
「会いたい…から、来てよ…」
―――――ブチッ
引かれた、絶対
もう、引かれた。
知らず知らず、目から涙がこぼれる。
――――――バン!
「快斗!」
「利央…っ」
「ごめんな…、もう離れるなんて言わないから、な?」
「ん、なにその距離」
なんでそんなに離れてるんだよ
「だって、怖いだろ?」
「怖くない!怖くないから…
だから、俺を抱きしめてよ…利央…のばか」