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秘密の時間は私のもの

第13章 小さな変化

その動作になのか言葉になのかあからさまにがっかりする滝波。



一体俺にどんな行動をして欲しかったんだよ

まあ、これして、と言われてもする気は無ぇけどな

それに、こいつの要望はぜっっったい普通じゃねぇし



考えただけでもゾッとするそれを頭の奥にしまい


立ち上がり、帰ろうとした所で学生服の裾をくんっと後ろに引っ張られた。


誰だ、っつっても滝波しかいねぇんだけど。


振り返り、見えた顔に鳥肌を立てる。



「何企んでやがる」

「懇親の上目遣いになんてこと言うんですか」



滝波は悲しそうな顔をするけど


俺の学生服を握るその手の力。


学生服にシワができるほどのそれのせいで全く可哀想とは思えない。



「んだよ。離せ。俺は帰るんだよ」

「あっさりしてますね。この状況、ほっといたらまずいとか思わないんですか」



はぁ?



こいつは何を言ってるんだ。


嫉妬の話なら颯太は普通にするぞ。


それを知らないのか?

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