テキストサイズ

秘密の時間は私のもの

第15章 見せてもらった3







ボーッと宙を眺めいつもの場所。

堤が待つはいつもの変態。

いないもの、待ってやる義理はないと通常の堤なら思いそうなのに

今日の堤はどこかおかしい。

というより、堤がおかしいのは今日に限ってではなかった。

神月が周りからどう見られているか知ったあの日以降。

堤は、神月の望むことが手に取るように分かるようになっていた。

それに収まらず実行してしまっている堤。

神月が初めて出会った時に言っていたSっ気があるという話。

ここまで来てしまい、堤はそれが正解であるような気がして仕方ないのだ。

あの変態のようにドがつくMであるよりはマシかもしれないが

それを喜ばせている堤はドがつくSではないのかと自身で思っていて。

それっていうのはつまり堤自身も変態なのではないかとも思っていたり.....


ーー........違う

ーー俺はあの変態の妖気に当てられているだけで

ーー至ってシンプル且つノーマルな人間だ


自分に言い聞かせ、堤は今日は今日とて普通でいることを誓った。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ