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秘密の時間は私のもの

第3章 題材

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あの発言からどれくらい経ったのだろう。


俺も颯太もフリーズ。


"題材"とはどういうことなのか。


そもそもコイツはなんなのか。


聞きたいことは山程あるのに先程からチラチラ見えるスケッチブックがそれを邪魔する。


それに描かれているもの。


紛うことなき俺と颯太。


体を合わし、絶賛盛り中。


スケッチブックで思い浮かぶ美術部というワード。


しかし、そんなはずはない。


もしあれが提出するものならば顧問が絶句ものだ。


疑問と視界に映るものが一致せずより混乱を引き起こす。


言った本人も無表情で何を思っているのか全く分からない。


その言葉の意味を教えるつもりもないらしく、何も言わない。


この状況、作ったのはお前なんだから.....


と思っていると、口を開いたのは意外にも颯太だった。



「え、えと、とりあえず、自己紹介.....」



さすが颯太!


俺に出来ないことをやってのける!

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