
秘密の時間は私のもの
第17章 お前とあいつと俺の気持ち
「例えば、藤塚がそう言えって指示した可能性だって」
「亞はそんな奴じゃないよ!」
立川のこんな強い口調、初めて聞いたやもしれん。
奮い立たせた割には、それだけで言葉をなくす俺。
立川もハッとしたようで申し訳なさそうに縮こまる。
「そ、そりゃあ....たまに意地悪だったり、するけど.......」
........ん?
なんだ?その頬の赤みは。
もしや、俺の知られて困る関係、第2に当てはまってたりしたり、して....
だとしても、この反応“性の捌け口”として使われてるには甘過ぎる。
ということは、つまり.....
「......藤塚と付き合ってんのか?」
「へぁ?!ち、違うよ!なんでそうなるの?!」
こいつ、無自覚か。
あの顔もこの顔も。
「へー?ふーん?そう」
「違うって!ちょっと、上野?!」
人の色恋沙汰には首を突っ込むべからず。
だが、そうと勘づいてから
正義感より弄り欲求が強く出てきてしまっている。
俺の口元は今、ニヤけているに違いない。
