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秘密の時間は私のもの

第17章 お前とあいつと俺の気持ち

確かに倒れるまで溜め込んでいた立川を救った....っつーか


痛々しくて見てられなくて声を掛けたら、結果的に救うことになっただけだけど。


それは確かに自分だから


あの時の立川も藤塚じゃなくて、俺が救いたかったって?



アホらし



そんなことに執着してどうする。



立川が本当の自分見せれる相手が増えたんなら

喜ばしいことじゃねぇか



うんうんと頷いて納得しようとするのに


どこかすっきりしない自分がいて。



なんでだ?と考えようとした時。



「上野!」



名前を呼ばれ、びくりと体を揺らす。


向けば、目に映るはまだ恥ずかしいのか


頬を紅潮させ俺を上目で見る立川。


その瞬間。



ゾクッ



俺の背筋を何かが通る。

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