
秘密の時間は私のもの
第23章 止められない止まらない
嫌だと言い続け、喘ぎ続け、声が枯れ果てようとも
颯太は手を、快感を与えることを止めてはくれなかった。
「ぁ.....っ....」
もう何度目か。
目に見えて薄くなってるソレ。
人によってはもういいよと、止めに入るレベル。
しかし、颯太はそれどころか、薄いソレを見て興奮を高めていた。
そんな颯太を見て思考なんてぶっ飛んだ俺は思う。
今日が俺の息子(意味深)の命日か....
涙が出そうになった時。
まさかまさかの滝波が動いた。
滝波は、興奮冷めやらぬ颯太に近付き颯太の目の前にスマホを差し出した。
俺からは画面が見えないため、何を見せたかは分からなかったが
スマホの影、微かに見えた颯太の顔。
それはそれは青ざめていて。
「颯太くん。貴方のシていること何も変わらないですよ」
何と、とははっきり言わず静かにそう告げる滝波。
その言葉に颯太は小さく震え出した。
滝波がスマホをどかした時。
ばちりと颯太と視線が重なり、その唇は確かに
“ごめんなさい”
と動いたのだった。
今思えば、きっとあのスマホには
颯太が俺をイかしている何らかのものが映っていて
その颯太は、昔、颯太を無理矢理犯した奴らにそっくりだったんだろう。
