俺の弟はホモなのか?
第30章 ★新章★僕の兄貴はデートに食いつくのか!?
「―――…え…」
「隠さなくていいですよ…
気になってるんですよね…
でも…兄貴は…誰にも渡しませんよ――――――…」
俺の冷たい視線…言い方に…
腕に力を込めた向井の…
ゴクリと唾を飲み込む音が聞こえた…
「――――…マジなのか…」
「マジですよ…」
向井は、大きく深呼吸をして…
俺を睨む――――――…
「―――…それは…カケルは解ってるのか?」
「えぇ…俺が異常な事は知ってますよ」
「……いつか…ミチル君の思いに……カケルが潰される事は――――…ないのか?」
睨む向井の視線に……
強く引き付けられた………
兄貴を思う……その気持ちに…
戸惑いや…
迷いがなくなっていた――…
「―――…もし…俺の気持ちが―――…兄貴を潰し…不幸にすると解っていても――…
手放す気はないですよ――…」