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黒の青空

第4章 2

ベッドに横になって向き合う

髪を撫でてやると理緒は嬉しそうに笑う

その顔が好き

子どもっぽくてかわいいその顔

さっきとは全く違うその顔


「またしよう」


俺はいつもそう言う


「毎日できるやん」
「そうなんやけど…」


理緒がじっと見つめる

何やろ

何か不安になる


「理緒」
「んー?」
「ぎゅーってして?」


甘えてみた

独り占めできるんやからいくらでも甘えられる

理緒は優しい表情で抱きしめてくれた

胸に顔を埋めた

心臓の音が聞こえる

安心とはなんだろう

こうやって抱きしめられること?

誰かが横にいてくれること?


「…あったかい…」


人のあったかさってどうしてこう安心するんやろ









頭の中であのニュースが流れる

みんな理緒を捜してる

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