
黒の青空
第5章 3
___次の日
「早く食べてしまって。朝のやること遅なる」
「うん」
母さんに急かされながら朝ごはんを食べる
テレビのニュースで理緒のことは報道されなかった
新しい情報はないらしい
連日報道されなくなる日も近いかもな
「ごちそうさま」
学校行く準備せな
部屋に戻った
ベッドでは俺の服を着た理緒がまだ寝ていた
椅子にかかってる制服に着替える
家出るにはちょっと早い時間
「理緒」
体を揺すりながら呼びかけると、理緒は不機嫌そうにうめいて起床を拒否
「俺もうすぐ学校行くよ」
理緒との決め事
俺が学校に行くときは必ず起きて決められた時間までクローゼットに隠れてもらう
決められた時間とは家族が全員家を出て行った10分後のこと
10分後なんは念のため
忘れ物とか取りに戻って来たときのことを考えて…みたいな
10分間何もなかったら自由にしてよし
家族の中で帰ってくるのは俺がいつも1番だからそれまで理緒は安全
家の中でだけ自由ってことだ
「起きて。クローゼット入って」
「やーぁー…」
起床拒否はなおも続く
決め事やろー
これは起きてもらわなければ
「起きないとちゅーするで?」
なにこの作戦
「ちゅーするで?ええの?」
「…」
むっくり理緒は体を起こした
それでよし
「はい、クローゼット入っ…」
…………………………
「…」
「…ふふふー」
口を両手で覆って笑う理緒
そっちから一瞬だけキス
言葉が止まる
「…もう」
軽く膨れるとほっぺをプシュッて潰された
「早くクローゼット入って!」
「はーい」
ケタケタ笑いながら理緒はクローゼットに入った
「これも」
デジタル時計を渡して完了
「じゃぁ」
「行ってらっしゃい」
「行ってきます」
クローゼットを閉めると、鞄を持って学校に向かって自転車を走らせた
「早く食べてしまって。朝のやること遅なる」
「うん」
母さんに急かされながら朝ごはんを食べる
テレビのニュースで理緒のことは報道されなかった
新しい情報はないらしい
連日報道されなくなる日も近いかもな
「ごちそうさま」
学校行く準備せな
部屋に戻った
ベッドでは俺の服を着た理緒がまだ寝ていた
椅子にかかってる制服に着替える
家出るにはちょっと早い時間
「理緒」
体を揺すりながら呼びかけると、理緒は不機嫌そうにうめいて起床を拒否
「俺もうすぐ学校行くよ」
理緒との決め事
俺が学校に行くときは必ず起きて決められた時間までクローゼットに隠れてもらう
決められた時間とは家族が全員家を出て行った10分後のこと
10分後なんは念のため
忘れ物とか取りに戻って来たときのことを考えて…みたいな
10分間何もなかったら自由にしてよし
家族の中で帰ってくるのは俺がいつも1番だからそれまで理緒は安全
家の中でだけ自由ってことだ
「起きて。クローゼット入って」
「やーぁー…」
起床拒否はなおも続く
決め事やろー
これは起きてもらわなければ
「起きないとちゅーするで?」
なにこの作戦
「ちゅーするで?ええの?」
「…」
むっくり理緒は体を起こした
それでよし
「はい、クローゼット入っ…」
…………………………
「…」
「…ふふふー」
口を両手で覆って笑う理緒
そっちから一瞬だけキス
言葉が止まる
「…もう」
軽く膨れるとほっぺをプシュッて潰された
「早くクローゼット入って!」
「はーい」
ケタケタ笑いながら理緒はクローゼットに入った
「これも」
デジタル時計を渡して完了
「じゃぁ」
「行ってらっしゃい」
「行ってきます」
クローゼットを閉めると、鞄を持って学校に向かって自転車を走らせた
