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黒の青空

第7章 5

近くのコンビニに来た

目的のコーナーに行くとおにぎりもパンも補充してるところだった

おかかのおにぎり3個をカゴにぽいぽいっと入れてとりあえず頼まれたものは確保


「どーしょっかなー」


パンコーナーとおにぎりコーナーを交互に見ながらほとんど息で呟く


「あ、川上や」


前から声をかけられた

力や


「おー、偶然。どっか行くん?」
「今からバスケしに行くんだよ」
「へー」
「息抜き?受験勉強はかどっとん?」
「んー、まあまあ。息抜きがてら昼買いに来た」
「…同じおにぎり?」


力がカゴの中を見ながらちょっと笑って聞いた


「うん」


俺もちょっと笑って答えた

力は来たばかりなのか、カゴにまだ何も入っていなかった


「焼きそばパンうまそう」


力が焼きそばパンにをとってカゴに入れた

俺も同じものに手を伸ばす


「え、そんな食うん?」


力は驚いていた


「いや…あの…めっちゃ腹減っとうし…」
「そっか。そういや男って見た目関係なしに食うもんなー」
「俺食わんように見える?」
「………ごめん、別にそうでもなかったわ」


なんやねんってつっこみながらお互い笑った




昼を一緒に選んでレジに並ぶ

俺が力の後に会計を済ませると2人でコンビニを出た


「にしても川上めっちゃ買うやん」


俺の持ってる2つの袋を見て力がまた言う

力はこれを1人分と勘違いしている

パン2個に肉まん1個、おにぎり3個

おにぎりは理緒の分やけど


「勉強すると腹減るもん」


それらしい理由で誤魔化した

その時音楽が鳴った

力のケータイの着信音


「んー…監督からやわ」
「じゃ俺帰るな」


おう、と手をあげて力が電話に出る

俺は自転車に乗って家に戻った

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