
黒の青空
第7章 5
「暇」
ベッドでぐだってる理緒が言う
脱衣所でもえっちして、お風呂でもえっちした
お風呂の中では俺がリードした
それで正直どっちも疲れていた
俺もまだちょっと息切れしてる
「はー…」
「溜め息?幸せ逃げるらしいで?」
「深呼吸や」
「えっちもっかいする?」
「何でそうなるねん」
苦笑いと一緒に返した
「もっかいDVDみたい〜」
「前みたやつ?」
「それのシリーズ最後のん」
「ええよ」
その前に
「お腹空かへん?」
「んー?…あー…空いたかも」
時計はもうすぐお昼を示す
「もうすぐ洋のお母さん帰ってくるやん」
「せやなぁ」
その時机の上のケータイが鳴った
着信で母さんから
操作して耳にあてた
「もしもし」
『母さんやけど、今日遅なるわ。お昼帰れへんから適当に食べて。夜も同じな。お父さんも遅いから』
「ん、わかった」
それだけの会話
今日一日中親がいないことになった
「母さんお昼帰れへんって。何か買ってくるわ」
「ええなー、洋は外出れてー」
自分の立場わかってながら言うから恐ろしい
「パンとおにぎりどっちがええ?」
財布とか用意しながら理緒に聞いた
「おにぎり派。あ、おかかでお願いします」
「あいよー」
「3個ね」
「…あ、あいよー」
同じ味3個も飽きたりしないんかな…
