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特別刑務所(仮)

第11章 試験。

とりあえずと、狩野が貸してくれたのは社会のノート。
どうやら今は日本史らしい。
狩野のノートは狩野本人を表すかのように綺麗にまとめられている。

「えっと、幕府ができて、崩壊して・・・?で、この人が偉くてあれ?死んじゃった。ん?ついていけない。」

ノートをとりあえず読んでいく。
要点を細かに押さえてあるノートとはいえ全く勉強してこなかった頭にはなかなか入ってこない。

「あ、るーちゃん授業始まるよ。ノート仕舞って、勉強勉強!」
「うん。」


だがすでに狩野から借りた日本史が頭の中を駆け巡る。
そのせいで初授業は全く頭に入らずに時間だけが過ぎていった。

「る、るーちゃん?大丈夫?」
「たぶん。」
「んーと、日本史と国語はこの際理解とかしかなくて良いよ。とにかく暗記だね!理科は計算が入るからちょっと大変だと思うけど・・・
と、とにかく!今は授業に集中しなきゃだよ!」
「わ、わかってるけど、頭が破裂しそう。」

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