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特別刑務所(仮)

第17章 運動。

「さーるーちゃん!頑張って走ってね!」
「瑠依君ファイト!」
「瑠依、綱引きの敵をとるんだ!」

み、みんな、他人事と思っての応援だろ?
大体、大人相手に俺たちが叶うわけないじゃんか!
はー、走るのだって別に速い訳じゃないのに勝手に指名されただけだし・・・
ぶつぶついっている間に競技が始まり俺の番が近づく。


「はー、てか、なぜに俺アンカー?しかも」

横を見ると同じくアンカーたすきをかける九条・・・
勝てるわけないじゃん。

「瑠依!パス!」

ぱん!と、手にバトンが回される。九条よりも先にバトンをもらい走る。
あともう少し。
その時だった。足が追い付かず上半身だけ前に倒れ込む。
あ、こけるなー。全てかスローに見える。

「い・・・たくない。」
「だから、こけるなよって言ったでしょ?」

九条はいつの間にか俺に追い付いていたらしく、転びそうになった俺を支えていた。

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