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特別刑務所(仮)

第6章 初夜。

佐野の家を出てしばらく無言だった。

「さのっち大変だね。俺和で良かった。優しいし。」
「うちも、清臣でよかった。変な趣味だけど。」

二人はお互いの境遇の方がましだと改めて実感し、こちらを見た。

「なに?」
「噂が本当なら夜るーちゃんがされることはさのっちより酷い。めげないでね!」
「えっ!」

瀬川はそう言うと走って帰っていった。

「瑠依君・・・そういえば玩具は?」
「玩具?」

佐野の行為に唖然とするあまり置いてきたようだ。

「忘れたみたい。」
「まー、無い方が身のためだよ。夜気を付けてね。」

狩野もそう言うと自宅へ入っていった。

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