ミルクチョコレート
第5章 レンタルショップの現状
少しでも振動を和らげようと
客がいないことを確認して、私はその場にしゃがみこんだ。
けれど
「あああぁっ!」
しゃがむことで穴がしまり、余計に刺激されてしまう。
慌てて口を押さえ、立ち上がったが
運良く、周りに人はいなかった。
「はぁ…」
カウンターの下で、ガクガクと動くお尻。
立っているのも、結構大変だ。
(お客さん来ませんように…)
そんなことを願ったが、現実はそういうわけにもいかず
「いらっしゃい…ませ…っ」
(マズイ、だいぶ不自然だ…)
「あの、探してほしいビデオがあるんですけど」
(そんなー!
お尻勝手に動いちゃうし
ていうか、歩くのもキツイよ…)
けれど、断るわけにもいかないので
「…かしこまりました。
どちらのビデオをお探しですか?」
「えっと、女教師系のやつが見たいんですけど」
そう言った彼はまだ若く、自分より年下かもしれない。
そこそこのイケメンなのだが
(これでアダルトビデオ借りにくるなんて、なんかもったいない)