片思い
第9章 恋敵
「…っ…えっ…」
うまく声が出ない。
「だからねぇー協力してほしいの♪」
笑顔で私にに話続ける。
「そ…そーなんだ!」
大丈夫かな…
「協力できないかもだけど頑張って。」
私…ちゃんと笑えてるかな…。
「ありがとーっ☆」
「ごめんっ!ちょっとトイレ!」
「あははwいってらっしゃーい♪」
笑顔の梨花と早く離れたかった。
なんで…
なんでなの…
そんなのダメ…。
私のほうが先だった。
私のほうが富岡くんのこと好き。
「嫌だよぉ…」
トイレの個室に入る。
なんで富岡くんなの?
ほかのひとにしてよ…。
口元をかんだ。
なみだを止めようとした。
でも………
止まらなかった…。
嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。
富岡くんが梨花と笑って、
話して、隣を歩いて、
そんなの見たくない…
私はこのままでいいの?
とられていいの?
なにもしなくていいの?
「ふっ…うぇぇ…ひっく…」
苦しいよ…
幸せだった時間に戻りたいよ…