闇夜に輝く
第18章 サイドストーリー 〜尊と楓〜
楓は、タケルを今にも抱きしめたい衝動にかられるのを抑えた。
抱きしめられたいと思った事は過去にはあったけれど、抱きしめたいと思ったのは初めてだった。
楓は自分の感情を悟られない様にドギマギしながら提案する。
「い、いいから、気にしないで。それよりお腹へってない?何か食べる?」
「えっと…、大丈夫です」
「遠慮しないで。私が呼んだんだからおごってあげる。好きなもの頼みなよ」
「じゃぁ、これ、いいですか?」
タケルが不安そうに指差したメニューにはチョコレートパフェの写真があった。
楓は可笑しくて、たまらなく愛しくて、思わず指差したタケルの手を握った。
とても冷たい手。自分の体温と、暖かな想いを込めて言った。
「これからは私が好きなものをたくさん食べさせてあげるから!」
その日からタケルは店を辞め、寮からも姿を消した。
そして楓と尊の同棲生活が始まった。
それから数ヶ月。
今日もタケルは仕事に向かう楓をいつもの笑顔で見送っている。
抱きしめられたいと思った事は過去にはあったけれど、抱きしめたいと思ったのは初めてだった。
楓は自分の感情を悟られない様にドギマギしながら提案する。
「い、いいから、気にしないで。それよりお腹へってない?何か食べる?」
「えっと…、大丈夫です」
「遠慮しないで。私が呼んだんだからおごってあげる。好きなもの頼みなよ」
「じゃぁ、これ、いいですか?」
タケルが不安そうに指差したメニューにはチョコレートパフェの写真があった。
楓は可笑しくて、たまらなく愛しくて、思わず指差したタケルの手を握った。
とても冷たい手。自分の体温と、暖かな想いを込めて言った。
「これからは私が好きなものをたくさん食べさせてあげるから!」
その日からタケルは店を辞め、寮からも姿を消した。
そして楓と尊の同棲生活が始まった。
それから数ヶ月。
今日もタケルは仕事に向かう楓をいつもの笑顔で見送っている。