闇夜に輝く
第19章 若菜と洋子さん
気を取り直して一つ伸びをし、顔を洗ってからリビングに行くとローテーブルにサンドウィッチが置いてあった。
「コーヒーとジュースどっちがいい?」
キッチンで若菜がそう聞きながら冷蔵庫を開ける。
海斗はコーヒーと答えてその後ろ姿を見ていた。
海斗が16歳、若菜が9歳の時に初めて会った。
当時の若菜は小動物のように何時もビクビクしている印象だった。
それが今ではこうやってコーヒーをドリップしてくれている。中学生になった若菜を見て大人になったなーと思った。
ふと、疑問に思った事を聞く。
「毎日家に居るみたいだけど、遊びいかないの?」
「えー、うん。家が落ち着くから」
「友達を家に呼んでもいいんだぞ?」
「でも、昼間はお兄ちゃん寝てるし、夕方以降はお兄ちゃんいないのに呼んじゃダメかなって思って」
「あー、うん。友達の親に怒られない時間に帰せば大丈夫だよ」
「でも、もしお兄ちゃんが夜お家に居ないのが誰かにバレるとまずいし」
「あ、そうだなぁ。まぁ、好きにしなよ」
「…、あの…、やっぱり私って迷惑?」
「そんなことないぞ。ご飯作ってくれたり、ゴミ出してくれたり、買い物行ってくれたりな。色々と助かってるよ。ありがとう」
若菜は自分が存在していい場所を常に求めている。必要とされる人間にならないと捨てられてしまうと強く思っている節がある。
「コーヒーとジュースどっちがいい?」
キッチンで若菜がそう聞きながら冷蔵庫を開ける。
海斗はコーヒーと答えてその後ろ姿を見ていた。
海斗が16歳、若菜が9歳の時に初めて会った。
当時の若菜は小動物のように何時もビクビクしている印象だった。
それが今ではこうやってコーヒーをドリップしてくれている。中学生になった若菜を見て大人になったなーと思った。
ふと、疑問に思った事を聞く。
「毎日家に居るみたいだけど、遊びいかないの?」
「えー、うん。家が落ち着くから」
「友達を家に呼んでもいいんだぞ?」
「でも、昼間はお兄ちゃん寝てるし、夕方以降はお兄ちゃんいないのに呼んじゃダメかなって思って」
「あー、うん。友達の親に怒られない時間に帰せば大丈夫だよ」
「でも、もしお兄ちゃんが夜お家に居ないのが誰かにバレるとまずいし」
「あ、そうだなぁ。まぁ、好きにしなよ」
「…、あの…、やっぱり私って迷惑?」
「そんなことないぞ。ご飯作ってくれたり、ゴミ出してくれたり、買い物行ってくれたりな。色々と助かってるよ。ありがとう」
若菜は自分が存在していい場所を常に求めている。必要とされる人間にならないと捨てられてしまうと強く思っている節がある。