闇夜に輝く
第20章 全体会議
若菜はこれまで全く服を欲しがった事がなかった。
家では海斗が学生時代に使っていたジャージやスエットやTシャツばかりを着ている。
外では基本的に学校の制服。
持っている私服は小学生の時から変わっていない。
それも昔に海斗がたまに買ってあげたものだけ。
なので、昨日は半ば妹を無理矢理連れ出して109へ洋服を買いに行った。
だけど若菜は全然自分で選ばない。それどころか本当にいらないからやめてと言ってくる始末。
でもせっかく来たんだし、しょうがないので上の階から順に店舗を回り、ブランドや傾向など関係なく目に付いた商品をそこの店員と相談しながらガンガン買ってやった。
4〜5万使ったところで本当に泣きそうな若菜。
「お兄ちゃん、もういいよぉ。買いすぎだよぉ」
「じゃあ、これからはちゃんと渡している生活費の中から自分で買うんだぞ。足りない時はちゃんと言うこと!」
「わかったから。もう帰ろうよ」
ちょっと強引すぎたかなと思ったが、帰りの電車の中で若菜は嬉しそうにじっと袋の中身を見ていた。
そして今朝からこのファッションショーのような状態。
そんな若菜に海斗が声をかける。
「じゃあ、俺は会議あるから先に行くわ」
「あ、はい。行ってらしゃい」
「洋子さんの手伝いよろしくな」
「うん。わかってる。頑張るから」
「あ、いや。そんなに頑張んなくていいからな」
「大丈夫!頑張れるから」
「まあ、いいか。じゃ、またあとで」
「うん。バイバイ」
海斗は、そんなに気負わなくてもいいんだけどなと思いつつ、会議の場所へ向かった。
家では海斗が学生時代に使っていたジャージやスエットやTシャツばかりを着ている。
外では基本的に学校の制服。
持っている私服は小学生の時から変わっていない。
それも昔に海斗がたまに買ってあげたものだけ。
なので、昨日は半ば妹を無理矢理連れ出して109へ洋服を買いに行った。
だけど若菜は全然自分で選ばない。それどころか本当にいらないからやめてと言ってくる始末。
でもせっかく来たんだし、しょうがないので上の階から順に店舗を回り、ブランドや傾向など関係なく目に付いた商品をそこの店員と相談しながらガンガン買ってやった。
4〜5万使ったところで本当に泣きそうな若菜。
「お兄ちゃん、もういいよぉ。買いすぎだよぉ」
「じゃあ、これからはちゃんと渡している生活費の中から自分で買うんだぞ。足りない時はちゃんと言うこと!」
「わかったから。もう帰ろうよ」
ちょっと強引すぎたかなと思ったが、帰りの電車の中で若菜は嬉しそうにじっと袋の中身を見ていた。
そして今朝からこのファッションショーのような状態。
そんな若菜に海斗が声をかける。
「じゃあ、俺は会議あるから先に行くわ」
「あ、はい。行ってらしゃい」
「洋子さんの手伝いよろしくな」
「うん。わかってる。頑張るから」
「あ、いや。そんなに頑張んなくていいからな」
「大丈夫!頑張れるから」
「まあ、いいか。じゃ、またあとで」
「うん。バイバイ」
海斗は、そんなに気負わなくてもいいんだけどなと思いつつ、会議の場所へ向かった。