闇夜に輝く
第20章 全体会議
会議場は系列店の中でも最高級店の
『クラブ グレイスフル』。
いつもとは違うエレガントな街並みに戸惑いながら、スマホのナビを頼りに歩いていると店の前で坂東さんを見つけたので一緒に店内へ入る。
金色の手すりの付いた階段を下り重厚な造りのドアを開けると、見たことのない風景が広がっていた。
きらびやかなシャンデリアにグランドピアノ。高級感あふれるインテリアの数々。
一つ一つの席がボックス席で、席と席の間の空間を贅沢に使っている。
また、店全体を華やかに魅せる様に配置された生け花や観葉植物がバランスよく飾られている。
綺麗に片付けられたカウンターに目を向けると、1つ数万円のバカラグラスが沢山置かれていて、その隣にはスワロフスキーでおしゃれに装飾されたアイルペールもあった。
右を見ると一段高くなっており、その奥にVIPルームがあったが、入口近くからは見えないのでどうなっているのかはわからない。
そしてそんな店内に不釣り合いなラフな格好の黒服達。
この後がバーベキューの為、みんなビーチサンダルだったり、短パンだったり、腕からタトゥーが見えていたり、でっかいサングラスをかけていたり。
もう完全に『やから』の雰囲気。
そんな風貌の人達が各店舗ごとにまとまって座っている。
すでに到着していた増田さんに手招きされて隣に座る。
海斗はその座り心地にビックリして一瞬、腰を持ち上げてしまった。
なぜなら、フカフカのソファは何時間でも座っていたくなるような絶妙な柔らかさと弾力を備えていたから。
店に入ってからずっとキョロキョロと周りを見る海斗に、増田さんが笑いながら話しかける。
「そう言えば海斗は初めてだったなぁ」
「はい。何ですかここは。はー、すごい店ですね」
「そうだろうなぁ。でも何度も来るとそのうち普通に見慣れるから、不思議だよ」
絶対そんなことなさそうな気がする海斗であったが、よくよく考えてみればニューアクトレスでの面接の時は店の豪華さに驚いた記憶がある。
でも毎日店内を掃除していると微妙に汚れていたり、キズを隠すように物が置かれていたりと、そんな事に気付くにつれてだんだん日常の風景になっていった気がする。
『クラブ グレイスフル』。
いつもとは違うエレガントな街並みに戸惑いながら、スマホのナビを頼りに歩いていると店の前で坂東さんを見つけたので一緒に店内へ入る。
金色の手すりの付いた階段を下り重厚な造りのドアを開けると、見たことのない風景が広がっていた。
きらびやかなシャンデリアにグランドピアノ。高級感あふれるインテリアの数々。
一つ一つの席がボックス席で、席と席の間の空間を贅沢に使っている。
また、店全体を華やかに魅せる様に配置された生け花や観葉植物がバランスよく飾られている。
綺麗に片付けられたカウンターに目を向けると、1つ数万円のバカラグラスが沢山置かれていて、その隣にはスワロフスキーでおしゃれに装飾されたアイルペールもあった。
右を見ると一段高くなっており、その奥にVIPルームがあったが、入口近くからは見えないのでどうなっているのかはわからない。
そしてそんな店内に不釣り合いなラフな格好の黒服達。
この後がバーベキューの為、みんなビーチサンダルだったり、短パンだったり、腕からタトゥーが見えていたり、でっかいサングラスをかけていたり。
もう完全に『やから』の雰囲気。
そんな風貌の人達が各店舗ごとにまとまって座っている。
すでに到着していた増田さんに手招きされて隣に座る。
海斗はその座り心地にビックリして一瞬、腰を持ち上げてしまった。
なぜなら、フカフカのソファは何時間でも座っていたくなるような絶妙な柔らかさと弾力を備えていたから。
店に入ってからずっとキョロキョロと周りを見る海斗に、増田さんが笑いながら話しかける。
「そう言えば海斗は初めてだったなぁ」
「はい。何ですかここは。はー、すごい店ですね」
「そうだろうなぁ。でも何度も来るとそのうち普通に見慣れるから、不思議だよ」
絶対そんなことなさそうな気がする海斗であったが、よくよく考えてみればニューアクトレスでの面接の時は店の豪華さに驚いた記憶がある。
でも毎日店内を掃除していると微妙に汚れていたり、キズを隠すように物が置かれていたりと、そんな事に気付くにつれてだんだん日常の風景になっていった気がする。