闇夜に輝く
第26章 サイドストーリー 若菜の夏休み
私は雨宮若菜。ほんの1年前まで地獄だった。私は生きてちゃいけない子だった。
私が小学生の時は、お母さんがずっと病気でお布団で横になっている事が多かった。
だから私は学校から帰ると毎日家事をしていた。
お母さんの昔の写真はとっても綺麗だった。でも亡くなる前はすっごく痩せてた。
月に一度、おじさんが来て寝ているお母さんの横でずっと話してた。
その時だけお母さんは笑ってて幸せそうだった。
そしておじさんはお金を置いて帰っていく。お母さんはありがとうございますと言っておじさんが帰ってしまうといつも泣いてた。
それから市の職員のおばさんが1週間に1度来ていた。
そんな日は一緒に買い物に行ってくれて、学校の話とか聞かれたから答えてた。
何か困った事があったらこの番号に電話しなさいって言われて紙切れも渡された。