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闇夜に輝く

第27章 担当替え

海斗はこの話の先が気になり質問する。

「ちなみに組織の構成比率は 2:6:2 から変えられないもんなんですか?」

増田さんは腕を組んで少し考え、答えてくれた。

「店の中で優秀なキャストが全体の2割いれば現状維持、3割いれば上昇可能、2割を切ったらマズイ状況という風に俺は考えているな」

「ニューアクトレスの現状はどう捉えてるんですか?」

「今はギリギリ2割ってとこだけれど、理子が飛び抜けて優秀だからなぁ。そのおかげで店全体としては安定してるんじゃないか。あと4人くらいキャストの意識がいい方向に変わってくれれば店の勢いは上がっていくはずだ。また、怠けるキャストも全体の3割以下に抑えておくことも大切になる」

「分かりました。自分の担当だけでなく常に全体のキャストの質も意識していきます」

「基本比率は最低でも《2:6:2》、良くて《3:5:2》。覚えておいてくれ」

海斗は増田さんとのミーティングを終えると、頭の中を整理し優先度を確認する。
今のニューアクトレスの中で週3日以上の出勤キャストが約40人。その2割だと8人で、3割だと12人。

パッと思いつく主力キャストは

理子さん、杏奈さん、楓さん、モエさん、ミリオさん、リンさん

ここにどれだけBランクキャスト達が迫れるかがカギになる。
海斗の担当のキャストのみで考えると、

Aランク 杏奈さん リンさん。

Bランク 咲さん。結衣菜さん 美香さん。

BランクとCランクのボーダーラインにいるのが、つかささん、真紀さん。

まずは上位キャストを更に伸ばしていく為に何が必要か。
またBランクのキャストがCランク以下に落ちないようにもケアしなくてはならない。

海斗はこの日以来、この事を念頭に置いて担当キャストの管理を行っていった。

そして一定の効果が出つつあった時、厄介な事件が起こる。

それは本当に偶然の出来事であった。

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