テキストサイズ

闇夜に輝く

第36章 スノボ旅行

「ところでナナさんは大学何年生?」

「2年生です。二十歳ですよー。筑波さんは?」

「俺も二十歳だよー」

「えー?全然見えない。あっ、ごめんなさい。めっちゃ年上かと思ってました」

「うーん、最近よく言われる気がする。この仕事し始めてからは特に。前はそんなに上に見られなかったんだけどなぁ」

「あー、筑波さんってお店でのイメージが強いからかな。役職があると年上に見えちゃいます」

「役職っていってもねー。全然ペーペーだよ。まだ入って1年経ってないし」

「ええ?二度ビックリなんですけど。あ、でも同じ歳ならそうか。えー⁉︎お店じゃめっちゃベテランの雰囲気出てますよぉ?本当に二十歳ですか?」

「マジです。あと俺、みんなから海斗って呼ばれる事が多いから筑波さんって言われるの久しぶりだ」

「あー、そう言えばキャストさんもみんな海斗さんって呼んでましたね。他のボーイさんを苗字で呼ぶのに筑波さんだけはなんでなんだろうって思ってました」

「そうそう、俺って下っ端なのよ。ボーイの中で年下は山田君だけだし、増田店長が海斗って呼ぶからその流れでみんな名前で呼ぶようになっちゃったんだよねー」

「じゃあ私も海斗さんって呼んでいいですか?」

「うん。そっちの方がしっくりくるなぁ。今度またお店を手伝ってくれる機会があったらそう呼んでね」

「分かりました。また行きたいですね」

「本当に?派遣を頼む時に毎回ナナさんなら俺も嬉しいなぁ」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ