闇夜に輝く
第36章 スノボ旅行
その後、ナナさん達と合流した。
結局みんなレベルがバラバラで初級コースの広いゲレンデを選び滑ることにした。
端の方にはキッカーとレールが併設してあり優矢君もそれなりに楽しんでいたし、女の子達はそんな優矢君の姿を見てキャーキャー言っていた。
リフト待ちの時は優矢君と一緒に乗る為のせめぎ合いが女の子達の間で繰り広げられている。
そんな中、ナナさんだけは海斗や山田君、若菜とも一緒に滑ったり、リフトに乗ったりしていて、周りがよく見えるイイ子だなぁと海斗は思っていた。
何本か滑っているとナナさんと2人でリフトに乗る機会があり、海斗はじっくり話をしてみた。
「ナナさん上手いね。スノボ歴はどのくらい?」
「実は地元がこの近くなんです。だから小さい頃はスキーを強制的にさせられてました。だけどスノボを始めたのは一昨年からですよ」
「え?そうなんだ。じゃあスキーの方が上手いの?」
「はい。スキーだったらほとんどのコースを滑れると思います」
「スキー出来るとスノボも簡単?」
「ん〜、滑る感覚は同じですけど、やっぱり違いますね。スノボは両足が固定されるから最初は怖かったです」
「へー、そうなんだ。俺は逆にスキーは両足がバラバラにどっか行っちゃいそうで怖いんだけど」
「あはは。確かにスノボしかしてないとそう思うのかもしれないですねー。ふふふ、そっかぁ、その考えはなかったです」