闇夜に輝く
第38章 同伴トラブル
つかささんのこれまでの働きぶりから考えると、同伴週間でもないこのタイミングでの同伴は珍しい。
海斗は増田さんと坂東さんに報告をする。
「つかささんが今日、同伴するみたいです」
「へー、珍しいなあ。あいつが同伴週間以外で同伴したことあったっけ?」
増田さんが坂東さんの方を見ると坂東さんも不思議そうに答える。
「記憶にないですねぇ。ちなみに誰と同伴?」
「まだそこまでは確認できてないです」
「キープボトルがあるんなら先に準備しておくから、お客さんの名前を聞いといて」
「はい。わかりました」
海斗がそんなやりとりを坂東さんとしている横で増田さんが難しい顔をする。
「つかさって同伴のルールは知ってるよなぁ。でも一応、入店時刻が遅すぎると遅刻罰金になる事も伝えとけよ」
「了解です。あっ、今つかささんからライン来ました。えーと、21時までには来るそうです。それから、お客さんは初来店らしいのでキープボトルはないみたいです」
「お、そっか。なんだかんだでつかさもヤル気になってきてるのかもなぁ。海斗、引き続き頼むな」
「はい!」
海斗はつかささんの意識が変わってきたことが嬉しかった。