闇夜に輝く
第46章 黒服と担当キャスト
けれど、こういった管理方法は一部の例外に過ぎない。
通常、募集やスカウトマン経由などで入店したキャストに対して、ボーイが枕管理をする事は完全に風紀になり、処罰の対象となる。
何故なら、関係が拗れてそのキャストが辞めたりしたら、募集広告の費用が無駄になるし、折角キャストを店に紹介してくれたスカウトマンにも申し訳が立たない。
最悪、スカウトマンが今後キャストを紹介してくれなくなる可能性もある。
なので、自分がスカウトしてきたキャスト以外、枕管理は絶対に認められない。
海斗は枕管理をしていないが、それが黙認される担当キャストもいる。
それは、咲、サラ、結衣菜、ナナ。
咲とサラは海斗がスカウトしてきたキャスト。
結衣菜は海斗が半年以上危ない橋を渡って再入店にこぎつけた経緯から、海斗のスカウトキャストに位置付けされる。
ナナの場合も、最初は派遣会社経由だったが、海斗の存在が決め手となり本入店となった。その経緯からナナも海斗のスカウトキャストと見なされている。
増田さんはその4人に関しては完全に海斗任せで良いと思っているし、何があろうと担当を外せない。
黒服はスカウトマンと違って、自分でスカウトしてきたとしても毎月のスカウトバックが入らない。なのでそのキャストを担当させて、売上に対する3〜5%の管理手当をスカウトバックの代わりとするのである。