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闇夜に輝く

第46章 黒服と担当キャスト



でも執行部で問題になったのはそれ以外の担当キャストであった。

「先月、150万を超えたキャストは杏奈、美香、リンだ。特に美香。美香はうちの店で働いて10年になる。それまでAランクはおろか、トップ10に入った事もない。一部の連中はここに来て急に成績を伸ばしていることに疑問を持った。そして先月はとうとう150万を超えて3位に食い込んできた。やはり担当の黒服と何かあるんじゃないかという事になったんだ」

「まぁ、そうですよね。美香さんに関しては俺も予想外の成績でしたから。でも枕管理はしていませんし、その証明も難しいと思います。どうすればいいのでしょうか?担当を変えられてしまうんですか?」

「海斗を近くで見ている人間は、お前がこの業界の人間とは思えないほど真面目なのは分かってる。それに、してない事を証明するのは、悪魔の証明だからな。証拠もないのに騒ぐ奴らの話なんてこっちからしたらいい迷惑だ。しかも、海斗が担当になって成績を伸ばしているのに何の根拠もなくその担当を外すなんて、いくら一部の執行部が圧力をかけてこようとも、店舗責任者の俺としては到底無理な注文だ」

「でも、執行部に逆らって大丈夫なんですか?」

「執行部と言っても、俺を目の敵にしてる部長と、他の店舗の店長達が騒いでいるだけだ。社長、専務、常務は海斗の実力を認めてるよ」

「は?社長がですか?」



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