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闇夜に輝く

第53章 色管理



優矢君に車を返しにいくと、ちょっと一緒に飲まないかと誘われた。

優矢君なら無闇に人に話す心配はない為、飲みながらサラさんに関して相談しているうちに結局朝になってしまった。

1つわかったことは、相談する人を間違えたということ。

話の流れで、リンさんも結衣菜さんも優矢君のセフレだということを知ってしまった。
そしてその二人もその事実を知っているらしい。
そもそも優矢君にとって『管理』という概念が存在していなかった。

もうそれ以上の情報は知りたくなかったので色管理に関する相談はやめた。

気づいたことは色管理に正解はない。

きっとどれも不正解なのかもしれない。

なぜなら、色恋営業と同じ様に色恋管理はいずれ破綻するのだから。

キャストには色恋営業のイロハを教えたり、勧めたりする癖に、自分は色恋管理に消極的で非情になりきれない。

けれども、それは甘え。

黒服として自分の感情に折り合いをつけなければならない。

キャストは色恋営業を複数の指名客と同時に行い、破綻すればまた違う指名客に営業をかけていく。
それと同じ感覚で優矢君はキャスト達と接している。

海斗は、黒服の資質として足りない部分が浮き彫りとなった。

自分の感情を挟んでしまえばサラさんとの関係は風紀になりかねない。
けれどもすでに歯車は動き出している。
今更躊躇しても意味がない。

どうすればサラさんにとっていい方へ向かうか。

ただ、それだけを考えていた。



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