テキストサイズ

闇夜に輝く

第11章 優矢くんの秘密 〜約一年前の出来事〜

その時、遠くからパトカーのサイレンの音が聞こえてきた。

その音を聞いた集団はお決まりの捨て台詞を吐きながら慌てて走り去っていった。

優矢は荒い息を整える様に大きく深呼吸をした後、ひとりごちる。

「ハァ、ハァ、通報が遅ぇよ、通行人。それにさっさと逃げなきゃダメだよぉ、瑠璃ちゃん」

そうぼやきながら、優矢は瑠璃を見る。泣きながら駆け寄ってくる瑠璃を見てホっとしていた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ