闇夜に輝く
第11章 優矢くんの秘密 〜約一年前の出来事〜
おっちゃんは生暖かい目でそのやり取りを見届けた後、腕組しながら難しい顔をしている。
「優矢はまぁいいとして、瑠璃ちゃんだっけ?悪い奴らに顔見られてるだろうし心配だなぁ」
さらなるトラブルを想像して思案顔の後藤。
その後藤に向って、いつの間にか意志の強そうな目をした瑠璃が応える。
「いえ、私はたぶん大丈夫です。それよりホントあいつらが許せない!」
瑠璃はそう言うとスマホを取り出し誰かに電話をかける。
優矢と話していた先程までの甘ったるい口調が急に冷徹な声へと変わった。
「もしもし、あたし。今動ける?そう。じゃぁピンキーって風俗案内所わかる?知らないならさっさと調べて。その2階の事務所にすぐ来て。早くね!」
その電話の内容に優矢の顔色が変わる。
「瑠璃、今、誰に電話した?」
「……小松崎」
「あーもー、そういうのやめてよ。おおごとにしなくていいから」
「いいの。もう優矢君は気にしないで。これは私のけじめなの」
「そんなこといったってさぁ。俺が北条さんに怒られちゃうよー、それに女の子がけじめとかいう言葉使わないでよ」
瑠璃の膝枕で寝転んでいる優矢が、傷だらけのまま困り顔をするが、瑠璃は意に介さない。
「だめ!だってこのままじゃ優矢君だって危ないでしょ。それに私からちゃんとパパには説明するから大丈夫」
「あんなガキ共何とでもなるから平気だって。それより、そっちの人達が出てくる方が面倒臭そうじゃん」
そんなやり取りを聞いていたおっちゃんの表情が変わる。
「……小松崎?……北条?まさか…、ね。イヤイヤ、さすがにそれはないよなぁ」
キョロキョロと優矢と瑠璃を交互に見ながら、自分の疑問を振り払うように強引に何かを否定しているおっちゃん。
「優矢はまぁいいとして、瑠璃ちゃんだっけ?悪い奴らに顔見られてるだろうし心配だなぁ」
さらなるトラブルを想像して思案顔の後藤。
その後藤に向って、いつの間にか意志の強そうな目をした瑠璃が応える。
「いえ、私はたぶん大丈夫です。それよりホントあいつらが許せない!」
瑠璃はそう言うとスマホを取り出し誰かに電話をかける。
優矢と話していた先程までの甘ったるい口調が急に冷徹な声へと変わった。
「もしもし、あたし。今動ける?そう。じゃぁピンキーって風俗案内所わかる?知らないならさっさと調べて。その2階の事務所にすぐ来て。早くね!」
その電話の内容に優矢の顔色が変わる。
「瑠璃、今、誰に電話した?」
「……小松崎」
「あーもー、そういうのやめてよ。おおごとにしなくていいから」
「いいの。もう優矢君は気にしないで。これは私のけじめなの」
「そんなこといったってさぁ。俺が北条さんに怒られちゃうよー、それに女の子がけじめとかいう言葉使わないでよ」
瑠璃の膝枕で寝転んでいる優矢が、傷だらけのまま困り顔をするが、瑠璃は意に介さない。
「だめ!だってこのままじゃ優矢君だって危ないでしょ。それに私からちゃんとパパには説明するから大丈夫」
「あんなガキ共何とでもなるから平気だって。それより、そっちの人達が出てくる方が面倒臭そうじゃん」
そんなやり取りを聞いていたおっちゃんの表情が変わる。
「……小松崎?……北条?まさか…、ね。イヤイヤ、さすがにそれはないよなぁ」
キョロキョロと優矢と瑠璃を交互に見ながら、自分の疑問を振り払うように強引に何かを否定しているおっちゃん。