闇夜に輝く
第12章 優矢くんの秘密 〜現在の出来事〜
今日も駅前のロータリーのガードレールにもたれ掛かりながら、帰宅ラッシュの人混みを見つめる優矢。
JRと地下鉄、私鉄が交わるこの駅周辺は都内でも有数の繁華街。19時を過ぎると夜の住人たちが街灯に集まる蛾のようにどこからともなく現れる。
駅から吐き出される人混みの中に、派手な格好のスレンダーな美女が混じっていた。
優矢は小さく手を振りながら呼び止める。
「リンちゃんおはよー。これから出勤?」
「あー、優矢くんだー。うん、これからやけん。なぁ、ちょっと聞いてー」
リンと呼ばれた派手な女は優矢の前まで来ると不満気な表情を作った。
優矢は柔らかな表情で続きを促す。
「また店でなんかあったの?」
「あの店マジ最悪なんやけど。お触りが凄いし、ボーイは見て見ぬ振りだし、ちかっぱ客層悪いけん。それに安っぽいキャストしかおらんし」
「うーん、リンちゃんくらいの女の子があの店じゃあ、もったいないよね。でもまだ保証期間なんだから気楽にやんなよ。それに担当のスカウトの顔を立ててあげないと、移籍するにしても色々と大変だからさ」
「はぁ、あいつの顔を立てたところで役に立つっちゃろか。もぅ、なんでもっと早く優矢くんに会えんかったんやろ」
JRと地下鉄、私鉄が交わるこの駅周辺は都内でも有数の繁華街。19時を過ぎると夜の住人たちが街灯に集まる蛾のようにどこからともなく現れる。
駅から吐き出される人混みの中に、派手な格好のスレンダーな美女が混じっていた。
優矢は小さく手を振りながら呼び止める。
「リンちゃんおはよー。これから出勤?」
「あー、優矢くんだー。うん、これからやけん。なぁ、ちょっと聞いてー」
リンと呼ばれた派手な女は優矢の前まで来ると不満気な表情を作った。
優矢は柔らかな表情で続きを促す。
「また店でなんかあったの?」
「あの店マジ最悪なんやけど。お触りが凄いし、ボーイは見て見ぬ振りだし、ちかっぱ客層悪いけん。それに安っぽいキャストしかおらんし」
「うーん、リンちゃんくらいの女の子があの店じゃあ、もったいないよね。でもまだ保証期間なんだから気楽にやんなよ。それに担当のスカウトの顔を立ててあげないと、移籍するにしても色々と大変だからさ」
「はぁ、あいつの顔を立てたところで役に立つっちゃろか。もぅ、なんでもっと早く優矢くんに会えんかったんやろ」