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蜜の誘い

第2章 佐奈と美香

1ヶ月ほど前の事。

私は2泊3日の予定で出張に出かけたのですが、相手先の都合で2日目の夕方で戻る事になり、直接家へと帰宅する事になったのです。

20時を過ぎた頃。

家路を急ぐ私は、いつものように近道の路地を抜ける事にしました。

我が家は正面以外の三方が竹林に囲まれており、近道の路地はうちの裏側の竹林で行き止まりなのですが、竹林を抜ければうちの庭に出られるのです。

いつもの抜け道から庭へと入り、中から明かりの洩れるリビングの前を通ろうとした時でした。

家の中から微かに声が聞こえました。
それも女性のあえぐ声が・・・

私は驚いて足を止め、耳を澄ましました。

「・・ぁぁ・・ぁぁぁ・・」

聞き違いではありません。
聞こえます。
リビングから甘えるようなあえぎ声が・・・

!?

耳を疑いました。

「ぁぁ~・・ぁぁ~・・」
「ぁぁぁぁ・・ぁぁ・・ぁぁぁ・・」

ふたり?

甘く奏でるように聞こえる女性のあえぎ声は、2つだったのです。

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