ドロップ・オブ・ロゼ 〜薔薇の涙〜
第24章 殉愛
千陽side
今日は僕も圭太も仕事が休みで、昼までシーツの海で戯れていた。
でも、さすがに一日中、飲まず食わず、って訳にもいかず、
ベッドの下に落ちていたワンサイズ大きい圭太のシャツを羽織りキッチンに立つ。
その、裸足の足元には、いつものようにベルが纏わりつく。
「も〜、ベル、ってば!」
でも、ベルも普通の猫。
食事を終えると、満足して圭太が寝そべるベッドにヒョイと飛び乗った。
圭「お、メシ、終わったのか?」
圭太は隣で身繕いをするベルの頭を撫でた。
圭「じゃあ、腹ごなしに俺とヤるか?」
くるり、と振り向く僕と目が合うと、怖い怖い、と言いながら圭太は肩を竦めた。
ぶつぶつ言いながら野菜を切っていると、不意に後ろから抱きしめられた。
「ちょっと!包丁持ってるから!!」
圭「ふふっ。妬いてくれた?」
「あのね…」
体に巻き付けられた逞しい腕をほどき、包丁を持ち直す。
が、その腕はするするとシャツの裾を捲り上げ、すっかり萎えてしまった僕の塊を握る。
「ち…ちょっと、何す…」
昨夜の情事を思い出した体がはしたなく疼く。
そんな僕に気づいたのかは分からないけど、
固くなった自身の塊を僕の腰に押し付けながら圭太が囁く。
圭「さっきから我慢できなくて…」