
兄と妹
第2章 最悪な再会
…言ってしまった。
なんとか弁解しようとしたが、お兄ちゃんは笑って頭を撫でた。
「オレも千紗のこと好きだよ。ありがとな。でも、今度は何かあったら絶対オレに言いなよ?。」
「う、うん…。」
「じゃあご飯作るから待っててね!。」
バタン!
お兄ちゃんは部屋を出て行ってしまった。
私は本気の好きという意味で言ったが、お兄ちゃんは恐らく、兄として好きという意味で受け取ったのだろう。
お兄ちゃんに届いてないかもしれないけど、私は、本気でお兄ちゃんのことが好きだ…。
いけないことなのはわかっている。
だが私はもう自分の気持ちに嘘はつけなかった。
