失くした恋の癒し方
第4章 新しい恋
「こんばんは」
開店時間より少し前にお店のドアを開けた。
「やぁ、いらっしゃい。
ん?今日は何だか嬉しそうだね。
良いことあったかな!?」
なんて鋭いんだろう!
「まぁまぁね!
今日からウォーキングの距離を延ばしたの。
心地よい疲れだったわ!
だから、カクテルが無性に飲みたくなったのかな」
いつもより弾む心の内は隠せない。
何とか平静を装おっていつもの席に座った。
相変わらず、テキパキと準備しながらも、マスターは私に話かける。
「麗華ちゃん笑顔が多くなったね。
嬉しいよ!
失恋から立ち直れたかな!?」
「前を向かなきゃ、私自身が前に進めないから。
マスターのアドバイス通りに身体を動かしたら、何だか気持ちが楽になったわ!」
「一番の特効薬は教えなくても自分で見つけたみたいだね」
「はい?
何かしら?特効薬!?」
マスターは意味深な笑顔を向けた。
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