失くした恋の癒し方
第2章 失恋の忘れ方
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残業を終えた午後6時半。
今日もいつものようにカクテル・バーに向かう。
小さな看板には
《ソリチュード》
の文字
[孤独、独り、もしくは、人里離れた…]
そんな意味を持つ言葉、ソリチュード。
そう言えば開店前にカレがマスターに聞いていたっけ…
「店の名前、何でこんな淋しそうな名前を付けたんだ?」
「淋しいかな?
男女問わずひとりで入っても、気軽にカクテルを飲みながらひとりの時間を楽しんだり、ホッと出来きる…
そんな場所になるようにって思ってさ!」
そう言ってた。
「1人で来る女性を口説いて彼女にでもする気か?」
からかうカレをマスターはただ笑ってた…。
そんな会話をふと思い出す。
まさか、私が一人で毎日此処に来ることになるなんて思いもしなかった。
ホント…
ホッとする空間――…
ドアを開けると、優しいオレンジの灯りが落ち着いた雰囲気を醸し出す店内。
カウンターに座ると目の前の棚には、色とりどりの洋酒のビンが所狭して並び、カウンター上の天上には、多種多様なグラスが逆さまに掛けて飾られ、ライトの光を受けてキラキラと輝いている。
残業を終えた午後6時半。
今日もいつものようにカクテル・バーに向かう。
小さな看板には
《ソリチュード》
の文字
[孤独、独り、もしくは、人里離れた…]
そんな意味を持つ言葉、ソリチュード。
そう言えば開店前にカレがマスターに聞いていたっけ…
「店の名前、何でこんな淋しそうな名前を付けたんだ?」
「淋しいかな?
男女問わずひとりで入っても、気軽にカクテルを飲みながらひとりの時間を楽しんだり、ホッと出来きる…
そんな場所になるようにって思ってさ!」
そう言ってた。
「1人で来る女性を口説いて彼女にでもする気か?」
からかうカレをマスターはただ笑ってた…。
そんな会話をふと思い出す。
まさか、私が一人で毎日此処に来ることになるなんて思いもしなかった。
ホント…
ホッとする空間――…
ドアを開けると、優しいオレンジの灯りが落ち着いた雰囲気を醸し出す店内。
カウンターに座ると目の前の棚には、色とりどりの洋酒のビンが所狭して並び、カウンター上の天上には、多種多様なグラスが逆さまに掛けて飾られ、ライトの光を受けてキラキラと輝いている。