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淡雪

第2章 恋心

僕の顔を槙さんのしなやかな手が這う。


ドキドキする...


槙さんの手を捕らえて引きずり込んでしまおうか...


スパイシーな香りは僕の本能をくすぐり
あられもない妄想へと掻き立てる。


10代の僕にこの刺激は少し強い。
妄想が止まらない。


パッと目をあけ、槙さんを見つめる


「どうしたの?」


不思議そうに槙さんが僕の目を覗きこむ。


僕は槙さんの後頭部に手を回し


力づくで槙さんの顔を引き寄せた。


槙さんの唇が僕の唇に重なる。


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