淡雪
第21章 陵ちゃんの幸せ
「璃子さーーーーーん」
国際線の到着ロビー。
出てきた私を待っていたのは満面の笑みで大きく両手を広げた坂井くん。
私をギュッーッと抱き締めると
「お帰り。
待ってたよ。
ずっと、ずっと待ってた」
そう言って唇を重ねる。
なんか昔もこんなことあったな...
なんて遠い記憶を手繰り寄せていた。
何度も何度も重ねられる唇。
いつしか堪えきれないというように舌が潜り込み、口内を蹂躙する激しいものに変わる。
そんなことをしていればただでさえ目につくというのに...
「ねえ、あれ、坂井ケンムじゃない?」
という声とともに出来る人だかり。あげくに濃厚なキスシーンにスマホまで向けられる始末...
私は坂井くんの胸を押した。
「見られてる...
っていうより
囲まれてる...」
私はうつむいた。
「妻を抱き締めてキスをして何が悪いの?」
不満顔の坂井くんはその大きな体で私を包むようにきつく抱き締めた。
「ずっとずっと待ってたんだ。
もう何日も眠れてないよ」
私の頭にキスを落とし、顔を覗きこむとまた柔らかなキスをする。
待ちきれなかったって顔にかいてある。
無邪気な彼に私の頬も緩んだ。
長い長いキスシーンを披露して、私たちはやっと空港から出た。
その頃には私たちの濃厚なキスシーンは世界中に拡散されていた...。
国際線の到着ロビー。
出てきた私を待っていたのは満面の笑みで大きく両手を広げた坂井くん。
私をギュッーッと抱き締めると
「お帰り。
待ってたよ。
ずっと、ずっと待ってた」
そう言って唇を重ねる。
なんか昔もこんなことあったな...
なんて遠い記憶を手繰り寄せていた。
何度も何度も重ねられる唇。
いつしか堪えきれないというように舌が潜り込み、口内を蹂躙する激しいものに変わる。
そんなことをしていればただでさえ目につくというのに...
「ねえ、あれ、坂井ケンムじゃない?」
という声とともに出来る人だかり。あげくに濃厚なキスシーンにスマホまで向けられる始末...
私は坂井くんの胸を押した。
「見られてる...
っていうより
囲まれてる...」
私はうつむいた。
「妻を抱き締めてキスをして何が悪いの?」
不満顔の坂井くんはその大きな体で私を包むようにきつく抱き締めた。
「ずっとずっと待ってたんだ。
もう何日も眠れてないよ」
私の頭にキスを落とし、顔を覗きこむとまた柔らかなキスをする。
待ちきれなかったって顔にかいてある。
無邪気な彼に私の頬も緩んだ。
長い長いキスシーンを披露して、私たちはやっと空港から出た。
その頃には私たちの濃厚なキスシーンは世界中に拡散されていた...。