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齧りかけの林檎

第6章 ● 君の名前 ♂side




パスタと、残りのピザも全部平らげると席を立ち、

約束通りごちそうしてくれた。








店を出ると少しだけ風が強くなっていて寒かった。








「ゆりさん、ごはんごちそうさまでした。

 すごくおいしかったです」




「こちらこそ何時間も待たせてごめんなさい。

 待ってくれてありがとう」








彼女は風が吹く度に体を縮めていた。




『今日だけ、手ぇ繋いでてもいい?

 ほら寒いし』




さっき言ったことって、まだ有効?



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