テキストサイズ

齧りかけの林檎

第9章 ● 君のメール ♀side




翌日の土曜日、

わたしは会社に居た。



昨日発送の準備をした物を

配送業者さんに渡すための、

休日出勤だ。



お休みならいつも

少しだけ遅く起きて、

好きな音楽をかけながら掃除をする。



掃除が終わったら、

洗濯機を回しながら

図書館で借りてきた本を読むのが、

定番の過ごし方だった。




後輩の子は、むくんだ顔で出勤するやいなや



「明日おれは休日出勤だってみんな知ってるのに、

先輩はそれもおかまいなしにすごい飲ませるんですよ!?」



なんて言って

自分のデスクに突っ伏してグッタリしているし、




課長に至っては

スーツも着ていない。



休日のお父さんスタイルだ。




ストーリーメニュー

TOPTOPへ