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齧りかけの林檎

第12章 ● 君とお鍋 ♂side




「コロコロなんて、言い方かわいい」



すごく恥ずかしくなった。

おれだってこれの名前くらい知ってるし!

ショッピングカート、だっけ?

いつものクセで言っちゃっただけだし。




おれは少しムッとした顔をして、


「ゆりさんに合わせて、コロコロって言っただけだし!

 カートでしょ?」


「ごめん、わたしもコロコロって言ってる」




こんな小さな共通点だけで、すごく嬉しくなる。




これがダチだったら、こうはならない。

だから何?常識じゃね?くらい言っていそうだ。




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