テキストサイズ

齧りかけの林檎

第15章 ● 君の気持ち ♂side




俯いたまま、包帯を巻く手が止まっている。




「香澄?どした?

 腹痛いとかか?」




マネージャーの名前を呼ぶけれど、

なにも反応はない。




「おーい、香澄?」




「・・・それって、

 わたしに話したくない、こと?」




なんだ、急に。




「今までは友達のこととか、部活のこととか、

 彼女の、こと、とか

 なんだって話してくれたじゃん」




「まぁ、そうだけどー。

 なんか今回は言いたくないっつーか」




ストーリーメニュー

TOPTOPへ