神隠しの杜
第1章 迷い子
こうなったそもそもの原因を思い起こせば、悔やまずにいられない。
事の発端は友達との雑談だった。
噂好きの佐上雪芭(サガミユキハ)と信憑性関係なく、怪しい本ばかり読んでる古村隼政(コムラハヤマサ)と、いつも通う小さな図書館での事だ。
学ランのボタンを三つ開けた雪芭と、ボタン全開の隼政は、食い入るように本を読んでいる。
利用するのは主に歩たちだけで他の利用者はほとんどいなかった。そのせいか、この図書館の司書はひとりだけでほぼ成り立っていてたまに二人の時があるくらいである。
中学最後の学年だと言うのに、日常は何の変化もなかった。
それがあたりまえで、一番幸せだって事をこの時は考えもしなかった。次の日はごく自然に、あたりまえにやってくるものなんだ、と信じて疑わなかった。
誰ひとり。
事の発端は友達との雑談だった。
噂好きの佐上雪芭(サガミユキハ)と信憑性関係なく、怪しい本ばかり読んでる古村隼政(コムラハヤマサ)と、いつも通う小さな図書館での事だ。
学ランのボタンを三つ開けた雪芭と、ボタン全開の隼政は、食い入るように本を読んでいる。
利用するのは主に歩たちだけで他の利用者はほとんどいなかった。そのせいか、この図書館の司書はひとりだけでほぼ成り立っていてたまに二人の時があるくらいである。
中学最後の学年だと言うのに、日常は何の変化もなかった。
それがあたりまえで、一番幸せだって事をこの時は考えもしなかった。次の日はごく自然に、あたりまえにやってくるものなんだ、と信じて疑わなかった。
誰ひとり。