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神隠しの杜

第5章 神隠しの正体

再び降りた静寂。


音のない世界は不気味でしかなく、耐えきれなくなった歩が口を開く。


「行方不明を神隠しと名づけたじてんで、戻れない道を歩み始めたって事ですか……?」

「ああ。創造するって事は、そういう事なんだよ。命無きものに命を与える――その責を創造者は負わなければいけない」

「責……」

「歩が悔やむ必要はない」


緋葉はそう言い、空を見上げた。






なんとなく、空が見たかった。例え、変わらない空だとしても――






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