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祠の鬼

第8章 傍観者

体が怠い。



何もする気が起きない。



響はベッドの上でボーッと天井を見上げていた。あれからどうやって帰ったのかも覚えていない。



ありえるのか?あんな……ファンタジーのような事。



何度も考えたが、答えは出そうにない。



ベッドの横にある携帯に、ありさからの連絡も一切なし。



響はため息を吐いた。



祠に行ったあの日から三日も経ったのに、あれから何もしていない――本日二回目のため息を吐いた時、着信音が鳴り響く。



慌てて確認すると、映し出されたのは――



【古景尋暁】



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