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ドラクエらんど

第15章 ひなた王子

雲ひとつない青空を眺めていると、チャイムが鳴った。
ああ、貴重な昼休みが終わってしまった。



「ちゃんと授業は受けなさいね、ひなたくん」



つくし先生は携帯灰皿にタバコを押し付けながら言う。
やっぱりオレの考えはすでにお見通しらしい。オレは仕方なく屋上の扉に向かって歩き始めた……その時。



前触れもなく、強い突風が起きた。



「…っ…」



オレの身体は少しよろめく。
なんとか踏ん張って、背後にいるつくし先生に目を向けると───



「!」



つくし先生の背後に黒い影が見えた。

いや、あれは──



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