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ドラクエらんど

第17章 選ばれしもの

ふと見ると、あたしの足元には黒い羽根が何枚か落ちていた。



「あいつら……」

「え?」



あたしはフラりと立ち上がると、真っ暗な森の奥を見つめた。



「れんじを探さなきゃ…」

「おいっ……らん!?」



一人で森の奥に入っていこうとするあたしをナナシが止める。



「れんじが危ないの! あのままだとれんじがっ…!」



殺られちゃう……
ううん、もしかしたらその前に別の意味でやられちゃうかも…!



「落ち着け、らん。とりあえず家に戻って休もう。今闇雲に探しても魔物に襲われるだけだ」

「……」

『そうそう、もしかしたら先に家に戻ってるかもしれないぴょん!』

「……」

「…らん?」

「だめなの……今じゃないと」



あたしは兎太郎が持っている薬草の束を奪い取った。



『な、なにするぴょん!?』

「あとで倍にして返すわ!」



あたしは森の奥に向かって、全速力で走り出した。
何がなんでも、れんじを連れ戻さないと…!!



お願い、無事でいて!!!!!!







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