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お味噌スープ

第29章 桃子

暫く泣き続けて泣き止んだ


沈黙が何分か続き桃子が話し始めた


桃子「りっくんあのね・・・」


前田「話したくないなら無理して話さなくていいぞ」


桃子「ううん、聞いてほしいの」


前田「そうか、なら聞いたるわ!」


桃子「私が中学の時、両親が交通事故で無くなったのね」


前田「うん」


桃子「それでまだ中学年だったからおじさんの家に引き取られたのね」


前田「うん」


桃子「引き取られたけどかなり厄介にされてて、中学卒業と共に付き合っていた彼氏と二人暮らしはじめたの」


前田「うんうん」


桃子「最初は楽しくやっていたんだけど、ある夜バイト打ち上げがあってそこに参加して呑み過ぎて潰れちゃったのね」


前田「うんうん」


桃子「そのまま女の子の家に止めてもらって朝家に帰ったのね」


前田「うんうん」


桃子「家についたら彼氏が怒ってて浮気してたんだろ?って何発も殴り蹴りが始まって五日監禁されて夜彼氏が寝てる時に逃げてきたの」


前田「・・・うん」


桃子「それで出来るだけ遠くに逃げようと有り金全部使ってこの街にきたのね」


前田「うん」


桃子「泊まるとこも無いから今日みたいに駅の階段に座ってたら変なおじさんとかに誘われてラブホに連れてこられたりして何とか泊まる場所確保したりしてた」


前田「援交じゃねーか」

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