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second girl【完】

第9章 変わって行くもの

次の日は、初めて隆史と映画を見た。




ラブストーリー系を見たいと言い張る私。




アクション系を見たいと言う隆史。




結局、私が拗ねて隆史が折れた。

本気で拗ねてる訳じゃないけど、たわいのない言い合いが嬉しかった。





部屋以外で、隆史と一緒に居れることが、
隆史との共有出来る物が増えて行くことが、
たまらなく嬉しかった。





嬉しくて怖いくらい。




いつからこんなに、マイナス思考になったのかと思うくらい…






私には信じる物がないから。







だから怖くなるのかもしれない―…




手の平の隙間から、零れ落ちないように必死になっている。




でも、その零れ落ちそうなものが、何かも分からない。







"曖昧なもの"





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